吸血鬼 2021-03-16 10:45:12 |
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(一度瞼を閉じてしまえば、再び開けるのが億劫な気がした。血が無くなるほど体は重くなり、深い眠りに誘われるようで。このまま眠ってしまいたいと思っていれば頭に浮かぶのは走馬灯か、様々なシーンが巡っていく。Barで相手と出会った時のことや、倉庫の中で対峙したこと、一緒に暮らし始めてからの笑顔など愛おしい表情が思い出されていく。意識を失ってはいけないと考えつつ、深い微睡みに身を任せてしまいそうになった時、遠くから自分を呼びかける声がして重い瞼に力を込めて僅かに開ければ揺らぐ視界の中に泣きそうな顔をした相手が映り、緩く口角を上げて笑って見せて)
・・・やっと、目ぇ、さめたか・・・?
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