百合イチャ

＞ 田辺司 鳴滝華子 今牧凛


「……さて、私が開けてもいいんだよね？」


(拙く感謝の言葉を伝えてくれる司が微笑ましく思えて思わず口元が緩み、「可愛いところあるんだね」と口にして。ふと怯えていた華子が気にかかり振り向けば彼女は何かを思いついたように呟いている。何を考えているのか上手く聞き取れなかったため分からないが、先程より元気を取り戻したらしい様子にほっと胸をなでおろしロッカーに一歩近寄って)


「といっても、後輩に開けさせるワケにはいかないんだけど」


(単に迷い込んだ猫なのかもしれないが、中に隠れているものの正体が分からない今、まさか彼女達に開けさせるなんて選択肢は取るわけがなく。勢い良くロッカーの扉を開ければその中に佇む少女に思わず呆然として)