(難なくこちらの名を口にした相手に少々意表を突かれたものの、顔色は変えぬまま店内へ足を踏み入れ。「ああ、息災で何よりだ。」閉めた戸に隔たれ遠ざかる喧騒。一呼吸してから改めて彼を見ると、ゆるやかに口角を上げ。) 煙屋に行くと言ったら、道中いくつも太鼓判を押された。好かれているな。