□ (時々住民達と言葉を交わしながら歩を進め、件の店に到着したのは正午を少し過ぎたころ。あの日からもう一度満月を見送って、すっかり春の装いとなり活気づいた街を背に、カラカラと静かな音を立てて引き戸を開け。)