ほう、見事なものだ。 (立ち上った煙はたちまち生花を思わせる清々しい香りを漂わせ。不可思議な出来事にいくばくか浮き立つような気持ちを抱くと、月明かりの中に溶けていく白を眺めたまま淡い感動を率直な言葉に乗せて。流した目の端で再び相手を捉えると柔らかく顔をほころばせ。) たしか、煙屋といったな。今度街に来た時はお前の店にも寄らせてもらおう。