匿名さん 2021-02-24 23:00:36 |
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辻倉灯里:
ありがとう。後はそうね、一応式のことだけ。
(差し出されたメモの内容に目を通すと、相手の名前の字面に"あら、綺麗な名前ね"という感想を持ちながら財布の中へと仕舞った。声に出さなかったのはあまり彼の隣で長居するとマスターが戻って来た時に怪しまれてしまう可能性を考慮したため。最後に「式は後から向かわせるわ。影を伝って行くと思うから見た目では分からないと思うけどよろしくね」とグラスを持ってそっと席を立ち、壁際のテーブルへと移動して)
マスター:
(それから数分後、店の奥に姿を現したマスターはげんなりとした様子で溜め息を一つ。相手とにこやかに雑談をしていた時とは打って変わり、疲労を物語るようにワックスで固めた髪からは数本の短い毛が跳ねて出ており。それは言霊遣いの商品を黙らせるのに思った以上に時間がかかってしまったためで。カウンター席に入ると「お待たせして申し訳ありません」と額に垂れていた髪を後ろに撫でつけ、愛想の良い笑顔を相手に向け。「今商品をご賞味なさいますか? 此方はいつでも構いませんがいかが致しましょう?」と準備が整ったため此方はいつでも大丈夫だが相手はどうだろうかと都合を窺い)
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