匿名さん 2021-02-24 23:00:36 |
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そうだったんですか。わたしは帰り道に迷ったときにあのコンビニを見つけたので。――そう、だから迷子も時々なら悪くないなって。
(自分に合わせて返事をくれる相手に話やすさを感じて口元を緩ませ、最近起こった良いことの一つを気付けば素直に口にしていて。やや思わせぶりな発言は意図してというより、お喋りの楽しさに感化されて口から滑り出たもの。それに気付かない振りをしながら最後のお皿をカチャ、と小さな音を立てて棚に仕舞えば、聞こえて来た仄めかすような彼の言葉にほんのりと頬を朱に染めて。口元が緩みそうになるのを隠すように俯く。そのまま台拭きを手にして蛇口の水で塗らして絞っては調理台を拭き始め、ちらと目線を上げればニッコリとした笑みを浮かべているのが見え「ああ、もうだめ」と小さく息をついて「貴方に褒められると照れてしまうわ。笑顔で流せない」小さな声で呟いて「ああ、また……」再び敬語が抜けてしまったことに、もう一度息を吐き出す。「――やこうせい……?」夜行性という言葉に顔を上げて、ぱちぱちと瞬きをし。そしてふいに「あはは」と年相応の砕けた笑い声を上げれば、夜型、という意味かなと思いながらもその単語を選んで話したことに「不思議な方」と口元に笑みを残したまま呟く。「何だか貴方のことをもっと知りたくなってきました」台拭きをそっと置いて、調理台に両手を突くと興味を持ったようにやや前屈みになって)
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