匿名さん 2021-02-24 23:00:36 |
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(数秒の沈黙の中に躊躇いが見えた気がして、相手を心配そうに見つめる中返答が来れば、恐らく血液を飲むことで治癒が出来るのだろうと考えて。にわかに信じ難いが蝙蝠に似た羽根を生やす彼を目の当たりにし、尚且最近見えるはずのない奇怪なものが見え始めたことを考えると受け入れざるを得ない状況であり。目線を地面に落とし、心を落ち着かせるように胸に手を当てて深呼吸を数回。このまま適切な治療が受けられず相手が生命の危機に晒されるよりは、自分の血液を飲んで助かる方が良いに決まっている。血液を供給するという決断をする緊張で身を固くする一方、両親のことがある以上もう誰も失いたくないという想いが心を占めて。怪我をしている大事な相手にいつまでも苦しい思いもして欲しくない。自分の中で選択肢は一つしかないのだと分かれば、小さく頷き。戸惑いの中にも確かに決意を宿した瞳で相手を見つめ)
分かり、ました。わたしの血でよければ飲んで下さい。それで上月さんの傷が癒えるのなら、断る理由なんてありません。
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