匿名さん 2021-02-24 23:00:36 |
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(相手にとって彼女の存在が大きい事は会話から察していて、彼の話に思い悩むように片手で口許を覆い。魅了を受けている彼に果たして自分の声が届くのだろうか――と、そこでテーブル上に視線を下げた時ふと氷と麦茶の入ったコップに気付き「あ、麦茶ありがとうございます。頂きます」と有り難く頂いて。グラスに唇を付けると麦茶の心地良い冷たさが喉を通り過ぎ、コップを置いて少しの逡巡の後「……川中さん」顔を上げて彼を見て。――例えどんな理由があろうとも、この計画を反故にしても、自分の恋人を彼女に奪われたくはなかったから。望月さんを大切に想い、心配する川中さんの元に彼女を無事に帰したいと思うから。「――本当にそれで良いんですか?」空気を震わせるように発した言葉は力が宿り、相手に向けて放たれて「彼はそう簡単に魅了に掛かる方では無いと思うんです。万一対決にでもなったら…」言霊は、掛けられている間の記憶が無くなることはないが相手の感情に訴え掛けて誘導する効果があり、効いているのなら彼女を心配する気持ちが強くなったり、動揺が走るだろう)
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