真夜中のピエロさん 2020-12-28 18:46:19 |
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/ではこれからよろしくお願いします。
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【雑多に立ち並ぶスラムの街並みに派手な破壊音が響いた。
スラムの住民にしては妙に小綺麗な黒スーツの男が数人、廃虚の割れた窓を更に粉々に散らしながら外へと弾き出される。
窓枠に足をかけ彼らを見下ろすのは迷彩柄のコートを羽織った浅黒い肌の女だ、年は10代後半程度に見える】
「わざわざスラムくんだりまでお越しいただいて申し訳ねェんだがよォ、生憎と金はもう使っちまったンでな?
使っちまったから今はねェって訳で、無いモンは返せねェってのが当然だろ、オレがガラにも無く謝ってる内にとっとと帰っちまった方が身の為ってもんだゼ」
『き、貴様っ……金庫の金を盗み出しておいて、よくもそんなことをぬけぬけと……!』
「だから謝ってんだろ、申し訳ねェ、ゴメンナサイってよ」
【その様子に激昂したのであろう、スーツの男達は各々拳銃やら刀やらを取り出し構える。
癖のついたウルフカットの髪をガサガサと手癖で掻きながら、女――『セヴンス』は退屈そうに欠伸をした。
片手をひらり、廃虚の外壁で派手な物音が鳴る】
「やめとけよ、「要塞」崩すにゃ武装が足りてねェ」
【窓周辺に4門、屋上から8門、男達の背後の壁から10数門。
現れ出た自動機銃は、セヴンスの合図一つで動き出す兵器群、廃虚はセヴンスの支配下にある要塞だ】
『ひ、ヒィッ!』
「帰れ帰れ、今は殺しの気分じゃねェんだ」
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