初期人狼の部屋(〆)

あれ？察しがええなお前、なんで分かったん。髪縛るゴムある？
…………え…なんで録ってんの

(フードを押さえ守る姿に何故か嬉しそうに笑い、自分の打算が分かっているなら話が早いと曇りの無い純粋な目で話を進め。もしかしたらデコ出し美少女を少しでも再現出来ると希望を抱けば気分は上々でチビ呼ばわりにも反応せず、テーブル等を見渡し髪を縛れるものが無いが探して。
スマホが置かれた時はなんのつもりだろうとワクワクした気持ちで覗いたが、流れる音声が何か認識するにつれテンションは急転直下。渋い顔で押し黙り画面を見つめたまま暫く経ってからやっと口を開く。お遊びの議論所じゃなくなった、これは一体なんだ？言い争いを予見して録音していたとは到底思えないし、相手のニコニコした表情からは後ろめたさの欠片も感じない、つまり罪の意識が無い常習犯だろう。幾ら何でもプライベートの会話が録音されているのは少々不気味で、明らかに雰囲気を変え少し後退り。
沈んだ声にやっと気付き何かおかしい事でも言ったかと反省し、言葉足らずだったかなと思えば「男友達とキスした事あんのって意味なんやけど、酔うた勢いとかであるらしいやん」と諸々付け足し誤解の無い様きっちり説明。自分が期待しているのは肯定の回答、何故ならその一言で相手の行動が軽い冗談だった事、そして自分が二度目を強請ったのもただのノリで済まされる事になるだろうから。もちろん、ノリじゃない事は今もまだ残っている熱が物語っているが、そうなると色々と考える事が増えてしまうので違うと思い込みたいのだ。)