△ 2020-09-24 18:42:18 |
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(結果的に使用人として不甲斐ない姿を晒してしまった事、僅かな間であろうと主に心労をかけてしまった事。失望されるとしたら絶対に自分の方、そう信じて疑わず悲しげに眉間を寄せたまま肩を下げ。しかし思いがけない滑らかな温もりが頬に触れた瞬間、表情はそのままに瞳だけを僅かに輝かせてゆっくりと顔を上げ「 大事な、人って…… 」不意に落とされたワードにトクトクと胸の奥が高鳴り、腹の奥から湧き上がる熱は彼女の揺れる瞳を視界に捉えた瞬間に溢れ出し、気付けば筋張った腕で一方的に抱き締めて「 ――そんな顔すんなよ。俺だって滅茶苦茶不安だよ、アンタに愛想尽かされたらどうしようって 」滅多に見られない主の姿に引きずられるように、いつも以上に素直な口は心からの言葉を紡ぐ。抱き締める腕にはきゅぅと力がこもり)
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