近すぎて気付かない/〆

あ、あら、ちゃんと自覚があるのね？（"君がいないとダメ"、"俺は幸せ者"なんて言葉が飛び出てくるとは思っておらず、思わず顔が熱くなってふいっと顔を逸らし。「それ素面のときに言いなさいよ…」それなら別に受け入れてあげてもいいのに、なんて小さな声で呟いて。彼が酔っ払っているときにしかこういう類の言葉は聞いたことがないから、やっぱり本気でそう思っているわけではないのだろうけれど、と思えば少し寂しい様な気持ちになりぎゅっと眉を寄せて）…何？気分でも悪く…なってないわね！ああもうこれだから！ばか！（アルフレッドの視線が下に落ちていくのを見て、無理に走らせてしまって気分が悪くなったのだろうかと顔を覗き込んだが、続く言葉の"胸"という単語を聞きつけて何を見ているのか悟り、心配したのが馬鹿らしくなってしまって。置いていく勢いでズンズンと先に進むが、ピタリと足を止めて振り返り「ばかなこと言ってないで、早く帰るわよ」酔っ払いを置いて帰って何か問題を起こされても困るし、別に心配だからってわけじゃないし、と心の中で言い訳を挟みつつ）