半透明の２０４号室　( 〆 )　

（仕事を終え、買い物袋を片手に自宅まで戻って来れば、解錠してドアを開く。視線を上げるのと同時に電気のスイッチへと手を伸ばせば軽い音と共に明かりが付き、目の前にはだらんと天井からぶら下がる、半透明の男性の姿があり）――とぅわっ…！？（驚きのあまり謎の声が出て、思わず反射的に勢いよくドアを閉める。まだ心臓はばくばくとしているが、一度深く呼吸をして落ち着けば何と言う事は無い、またも同居人に驚かされたのだと言う事に理解が及び）――もう！そうやって驚かすの止めてって、いつも言ってるでしょ！（再びドアを開けば、若干涙目のままだが”いかにも怒ってます”と言うように頬を膨らませて言い募り）