宵闇の男 2020-09-10 22:11:01 |
通報 |
______っ!?
(ナイフの刃先の行方を視線で辿りながらも金色の瞳から目が離せずグリーンアイと再び重なり合って。行動からこの後はどうなるのか予想がつくと身体は未だに鉛のように重くて自由に動かす事ができずに。この後どうなろうが視線を逸らしたら駄目だと自身へ言い聞かせ、爪から引千切れる肉の音と共に今迄感じたことの無い痛みが瞬時に全身巡る。爪を剥がされた小指への痛みが特に強いく、剥がされ剥き出しになった小指は爪が無くなった事により肉の塊となってしまった。そこから赤黒い血液が、指伝いに純白のシーツを紅に染めあげる。悲鳴すら上げられず冷たい唇で押し当てられ無理矢理塞がれた。感情の籠っていないただ単に騒がれないよう押し当てられた行為でも、身体は異性だと強く認識してしまい。今迄ずっと堪えていたのか、恐怖にも似た感情がせめぎ合って一気に涙が瞼から溢れる位に流れ出る。痛い痛い______今は痛いしか言葉に表すことが出来ず、爪が剥がれ落ちた瞬間一体何が起こったのか全く理解できなかった。痛みも加わり身体は完全に動くのを止める。これからどうなってしまうのかと不安に駆られながらも、彼女は生きる希望は喪わなかった。異性とキスをしたのは最後はいつか、思い出せない程に久方振りというのもあってか無自覚に女の顔を晒してしまう。抵抗する訳では無いが、彼の反応が気になり自らの舌で当てられた唇をひと舐めしてみせた後、唇の角度を変えて続けたりとこんな状況下でも、純粋な気持ち忘れずに彼を異性として求めているのかもしれない。)
トピック検索 |