ねぇ、振り向いて ≪ 〆 ≫

俺の練習相手になるからには遅れるなよ。６時に剣道場前で。準備してから道場裏に移動するからな。
（相手の言葉と態度、そして自分を置き去りにしたまま、着々と取り付けられている約束。それに分かりやすく溜め息を吐き。かと言って練習相手がほしいのは事実で。例え相手がいつもちょっかいを出してくる相手だろうと、真面目に練習相手になってくれるのには有り難く。短く時間だけを告げると、教師が入ってくるとほぼ同時に前を向き。どうでも良いような教師の話にも一応は耳を傾け。後ろから明らかに自分に向けられる視線を感じるも今は自由時間ではないため、後ろを振り向くことはなく真っ直ぐに前を見据えたままで）