「可愛いあの子は 嘘しか吐かない」 いつもニマニマ笑ってる可愛い子。空き教室とかに一人でいる。風に揺らいだカーテンの向こう側、天使かと思った、なんて零してしまうほど。 優しくて残酷。嘘しか吐かない彼女はたまに一人で泣いている。 ある夏の日、また明日と笑った彼女。次の日に亡くなったらしいと噂で聞いて。 空き教室のカーテンの向こう、僕は何度でも彼女の影を見る。