匿名さん 2020-03-29 00:14:35 |
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( 最寄り駅から20分と言う最悪の立地に自分の住む木造二階建てのアパートは立っていた。築30年にもなる其処は長年手入れがされておらず年季が入り、何処となく哀愁を漂わせ、昼夜問わず見るからに堅気では無い人間や他国からの者が出入りをし日本語以外の多種多様な言語が入り混じるそのさまは、寂れた雰囲気も相まっては宛ら小さなスラムを彷彿とさせる。薄い壁によって生活音は殆ど筒抜け。夜中になれば隣では謎の異国語と共にどんちゃん騒ぎが始まり住み心地は最悪だったが、居心地は悪くは無かった。来る者拒まずと言った無法で雑多な雰囲気が自分の性に合っていたのだろう。組織に入るより以前、身分証や保証人が不要との事で入居を決めた物件だったが、気が付けば住み始めてからもう八年が経過していた。そんな我が家に仕事明けの朝方に這う這うの体で帰宅すると、ベットリと張り付いた血糊と汗を温度調節の上手く行かないシャワーで洗い流し、着慣れたTシャツと短パンに身を包む。床のあちこちに危うげに積み重なる雑誌や漫画、仕事の参考資料や書類の山を蹴り飛ばしながら窓際に置かれた六畳一間のほぼ半分を占めるベッドの上へ勢い良くダイブすると、よっぽど疲れていたのだろう、眠りに吸い込まれたと思った次の瞬間には枕元でスマートフォンがけたたましく鳴き喚き、午前九時を告げていた。うっすらと目を開けると下げたブラインドの隙間から漏れ出るのは目映い日差し。未だ寝足りないのか体が重い。昨日あれだけ頑張ったのだ、二度寝したって罰は当たらないに決まってる。とろりと寝惚けた眼を擦りながらスマートフォンのアラームを切りそれをベッドの下に投げてしまうと、十五分後の自分が自然と起きてくれる事を信じ、体を丸めて布団を頭まで引き上げた。)
この前遅くなるとかビビらせるような事言ったけど、書き始めたら何か思いのほかあっさり終わったから投げとくわ。最初と同じで確認宜しく。もし気になるとこ無かったらこの返信いらねーよ。
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