匿名さん 2020-03-29 00:14:35 |
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こういうのは偶にだから特別感があって良いんだよ。ほら、飴と鞭のメリハリが大事ってよく言うだろう。
(普段から気遣いを見せる、という相手の希望を受け入れる気はどうやら無いらしい。単に普段から気を遣うのが面倒なだけだが、思ってもいない事をそれっぽく上辺だけで語るのは得意分野。と、思いがけない相手の返答にぱちくりと目を瞬かせたのも一瞬の事、続く気のない褒め言葉につまらなそうに溜息を。しかし軽口を叩いた事を当然いつものように罵られると思ったのに、あしらわれただけとは云え相手の口から格好良いと言われたのは満更でも無かったようで「珍しいね、喜一くんが褒めてくれるなんて」と機嫌良さそうな笑みを浮かべて。車のエンジンを掛けて廃工場を後にすると、丑三つ時に迫ろうかという時刻、道にも車の影は疎らで程なく一番近い店に到着し。確かに今の相手を明るい店内に送り出すのは流石によろしくない、店員と顔を突き合わせるのは避けられない為自分が行った方が良いだろう。仕方ないと、放られた煙草の箱を手に車を降りつつ相手には外から見えないよう少しシートを倒して待つようにだけ告げてドアを閉め、店内へ。長らく暗い場所に居て目が慣れていたため、数時間ぶりの蛍光灯の灯りを眩しく感じつつ、お目当のコーナーへと足を向け暫し思案。仕事の後には無性に甘い物が欲しくなると、さながらそこらのオフィスレディのような思考、とはいえあんな仕事の直後にアイスを物色出来るのだから、慣れとは恐ろしいもので。結局、バーアイス1本と缶コーヒーを2本、相手に頼まれたセブンスターを1箱と、しっかり“お駄賃”を使い果たして車に戻ると、煙草と缶コーヒーを相手に渡しつつ。)
はい、お待ち遠さま。それ吸うなら窓開けてね、煙が篭るから。
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