ドSな年下幼馴染み 2020-03-23 22:49:57 |
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桜木 斗真
ぁ……えっと…毎日くるね。また葉山くんに会いたいから…。
(たまたま立ち寄った喫茶店、見覚えのある姿を見つけては駆け寄った。ドキドキと苦しいくらいに心臓が早く動き、もっと近づきたい、もっと相手のことを知りたいと思いながらも相手は此方を見ることなく立ち去ってしまう。僕のことを好いてくれていたあの頃のようにもう一度好きと言って欲しい。だけど、それはもう叶わない願いなのかもしれない。此方を振り返ることなく立ち去っていく相手の姿を胸を苦しくさせながら見ていて。だけど、あの冷え切った瞳やトゲのある言葉がさらに僕の心を燃え上がらせるのだ。胸の前で握り拳を作り、顔を赤くしてしまっていて。彼に罵られたときには僕は僕でいられなくなってしまうかもしれない。彼の言葉には確かにトゲがあるけれど、その芯はあの頃と変わらないと思っている。店員にお願いして相手が座っていた席に座り、ほんのりと残っている温もりを感じていて。コーヒーをブラックで飲む大人な舌はしていないためミルクと砂糖たっぷりのカフェオレをお願いし、笑みをこぼしながら堪能するのである。明日も明後日もその次も、相手にもう一度会えるのなら何度でも来よう。雌犬だと言われても、変態だとかストーカーと言われても、僕の気持ちが届くまで、相手が本気で嫌がることがない限り僕は毎日この席に座ることだろう)
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