√ 2019-12-01 19:16:44 ID:13df25f07 |
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>シリル
確かに、分かり易い獲物は扱い易い( 得意げな表情は爽やかな初夏を彷彿とさせるな、その感想は胸にしまい込み、自分と貴方双方に言い聞かせる様に獲物の二文字を態々引き出して。撫でられて心地良さそうにする様は愛らしい動物を思わせ、無意識のうちに少しだけ口元を緩めて「 お前の場合、御主人様、の方が似合うかもしれんな 」変わらぬ不遜な軽口を叩きながら、逸らされてしまった貴方の横顔を見詰め、僅かに瞠目。すぐに気を取り直す様にパチリと指を鳴らせば、自動的に重い鉄扉が両側に開いてゆく。途端に屋敷へ吹き込んでくる冷たい暴風に暖炉の火は消え去ったが、体温の無い己は寒がる素振りすら見せず「 …どうするかはお前の自由だ、シリル。だが、俺は忠告したぞ 」最初に出会った時のように、音もなく貴方のすぐ背後へと距離を詰めれば、獣の耳にそっと唇を寄せて「 では、またな 」暗に再会を仄めかしつつ、吹雪の中へ去って行くであろう貴方を見送るだろう )
――今宵は一旦下がらせて貰おう。楽しい時間を有難う、また会える事を願っている。
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