義賊のギルス 2019-11-25 23:28:40 |
通報 |
…ありがとうな。
( 突飛な話をした自分に彼はきょとんとしながらも自分のためにあれるようにと言葉を返してくれる。唐突過ぎたよなと自己反省しつつも場の空気が重くならないようにも配慮してくれた彼に礼を溢して。自分の問いかけにニコニコ笑いながら眠いだけと答えるレオに「ならよかったよ。…レオは俺のこと知ってるのか?…別に俺の名前はギルスで合ってる…好きなように呼べばいい。…魔法…当たり前だろ?…ほれ…“蝶明”…今日お前に会ったのも何かの縁…それ、やるよ…御守り。お前や父ちゃん母ちゃん…それにお前が大事に思う奴をきっと護ってくれる…大事にしてくれな?」よかったよと微笑んだまま告げてからレオの口からは次々と質問が飛び出す。目をパチパチ瞬かせるもすぐに穏やかに笑って自分のことを知ってるのかと嬉しそうに問いかけるもレオが呼び捨てるのを嗜める母親に構わないと伝えつつ呪文を唱えて。これはもちろん攻撃魔法や危ない魔法の類いではない。暗い場所や見づらい場所を明るく照らす魔法。正規の魔法は停明と言う丸い球体がふよふよ浮く魔法なのだが自分のアレンジを加えて蝶明としていて。キラキラと金色に輝く蝶はヒラヒラと羽を羽ばたかせてレオの元へ飛んでいき彼の周りを一周してからその光を弱めて形を蝶から掌サイズのツヤツヤとした透明な石へと姿を変えてポトッとベッドへと落ちて。これも当然アレンジ。一人の住民に肩入れをしてはいけないがしかし上級魔獣に一度でも狙われた子供は他の上級魔獣も呼び寄せることもある。全ての子供に言えることではないが子供から発せられる何かが上級魔獣を引き寄せることもあるのだと最近分かってきていることもあり、人間には害もないし感じない上級魔獣の嫌がる匂いが施されたそれは守石で。大事にしてくれなとレオにそう口にして )
トピック検索 |