義賊のギルス 2019-11-25 23:28:40 |
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ギルスが王室に来て共に居てくれたかもしれない。きっとギルスと出会っていなければ俺もあの凝り固まった王族の考えから抜け出したくても縛られたままだったと思う。まあ今も実行には移せていないのだけど。
( どこか嬉しそうにする彼の表情を見れば何故か胸奥が温かくなる感覚を覚えて。己がこうして考え方の視野を広げられるようになったのは彼が従者のひとりとしてついてくれたことが大きい。なので己の今の考え方は彼のおかげでもあるのだと微笑んで。少年の両親は彼の言葉を聞くと涙ながらに首を横に振って『 いえ…いえそんな…息子を救って頂けただけでも感謝しております。それに私たちは良いんです。私たちはこれからも息子を護っていきたい。そのためにこの記憶は必要なもの。この記憶があれば少しでも自分たちの力で子供を護れるかもしれませんから。…本当に有難う御座います。せめて何か…お食事だけでもお礼をさせてください。 』両親は首を横に振って彼に謝らなくていいと眉を下げて笑い掛け。時として恐怖の記憶は次への対策のための強みになる。特に子供たちを護るべき大人は。両親は何度も頭を下げて彼にお礼を言うと、やはり何もなしでは気が収まらないのか食事だけでもと彼を誘って )
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