義賊のギルス 2019-11-25 23:28:40 |
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ふふ、すまない。…そうなのか。
( 敢えて言わなかったと照れ臭そうにする彼を見ては少し可愛らしく思えクスクス笑って謝る。揃いは子供たちとのブレスレットだけだと聞けば何故か安心する己が居て、それと共に子供たち以外でお揃いを持つのは己だけだという事実に嬉しく思えば自然と頬が緩んで。ただお揃いと言ってもお皿である。色恋ごとに疎い己であるが想像する“お揃い”と少し違うのは分かって。何が違うんだろうと考えていれば続く彼からの提案に小さく目を瞬かせる。お皿以外のお揃い。それはとても魅力的に思えれば微かに瞳の奥を輝かせて頷き「 嗚呼、作りたい。…ギルスとのお揃いのアクセサリー。…ギルスと揃いにしたら強くなれる気がするよ 」と少し声色を明るくして微笑んで。そして続く彼の問いかけに少し照れたような表情を浮かべて頷いては彼と共にひとまず銀行へ向かって )
( たどり着いた銀行、当然初めての場所で戸惑いつつも最低限の知識としてお金の引き出しかた等は教わっていて。しかし銀行の場合、己は顔パスとペンダントで自身に与えられた資産の範囲内ならお金を動かせると教育係に言われているため問題ないかと思い、彼を銀行内の入り口で待たせると一人で受付に向かって。「 …お金を引き出したいんだが… 」『 かしこまりました…ってアレック王子!? 嗚呼…申し訳ありません。ご無事とは伺っておりましたが…。お金の引き出しですね。何とは聞きませんが後ろの彼とご関係が? 』「 まあ…あと振り込みもしたい 」驚く銀行員と適当に話をしてペンダントを見せて必要なお金を引き出すと、今度は振り込みがしたいと。もちろんその先は孤児院。彼に直接渡しても良かったが必要ないと言われそうだったため、銀行員に頼んでお皿代に少しだけ上乗せした額を孤児院に匿名で振り込んで貰い。銀行員の彼を見る疑心の目には気付いていたが特に何も言わずに引き出したお金を受け取って小さく微笑み礼を言うとすぐに彼に元へ戻って。「 待たせたな。…何とか一人でできたよ。…次は骨董屋だな。 」と何食わぬ顔で微笑むとまるで骨董屋の場所が分かっているように先に歩き始めて )
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