愛たい人 2019-11-08 19:18:27 |
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…!おう、さま…
(早く、早く泣き止まなければ。それは道具としてではなく、"遠坂夏音"として。無言でスポーツドリンクを渡してくれた彼に謝礼として今までで一番の微笑を浮かべた。最後の一つに流れた涙はまるで流れ星のように頬を伝っていく。ありがとうございます、と今日何度目になるか分からないお礼をすれば、熱くなってしまった瞼へとそっと当てた。脳裏には、金糸が揺れる姿が捉えられる。第五次聖杯戦争。遠くない未来で、きっとこれ以上にない苦しみを背負い込む事になる。それでも…それを承知で彼の傍に居ると誓ったのは自分自身だ。そっと立ち上がれば、頬を風が撫でた。前を向かなきゃ_)
あ、あの……さっきの"好き"っていうの……事実ですけど気にしないでください…ね?はっ、恥ずかしいから……っ!
***
喜んで貰えて何よりだ。
(彼女の喜びようを満足気にして見守れば、出航の時間に意外と時間が無いことに気付く。今から急げば、間に合う程度。モンスターボールからピジョットを出せば、長年の付き合いか何を聞かなくとも飛翔する準備は整っていると言わんばかりに一鳴きをした。良い子だなと背を撫でつつもその前にやるべきことをすませようとポケギアを取り出す。折角、ジョウトに行くのだ。一泊くらいしたいと思い、ジムトレーナーに"明日はチャレンジャーが来る予定も無かったよな?仕事に関しても貯めといて良いから明日は有給使わせてもらうぜ"と一方的に話し、一方的に切ればよしっと拳を作る。彼らもグリーンとの付き合いは長いのだ。グリーンのいきなり発言と行動には慣れているだろうし、此処の所働き詰めで珍しいと言われてもしていたのだから、大丈夫であろうと)
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