愛たい人 2019-11-08 19:18:27 |
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(す、と右腕を上げる。店主が去るのがもう少し遅ければ指が鳴らされ、人通りがある街中でも構わずに剣で串刺しにされていたことだろう。然し、彼女の言葉を聞き、その衝動をぐっと堪えれば手を下ろし、去っていく店主の背を睨む様にして見つめ、完全にその姿が見えなくなると溜息を一つ零した。自我を押し殺す姿より、泣いている姿を見る方が何故か苛立ちを感じてしまう。一人の人間に対してこんなにも感情が乱れる自分にらしくない、と再び溜息を零せば隣に座る彼女に「あまり泣くと目が腫れる。」と言葉をかけ、近くの自販機にてスポーツドリンクを買えば無言で差し出し)
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(手に乗せられた1枚のチケットに目を丸めた。船旅の経験は勿論あるが、その回数は1度、2度程度。それも先を急ぐ旅ばかりで、次のジムはどう攻略しよう?だとか新しい地方はどんな所なんだろう?なんて緊張していて、じっくり楽しんだことは無いに等しく。キラキラとその瞳を輝かせれば「やったー!!!!」と弾んだ声を上げ、その場でぴょんぴょんと飛び跳ね、喜びを体を使って表した。微かに揺れるモンスターボールへと視線を落とせばその顔には抑えきれない笑みが浮かび、宥めるようにボールを撫でていて)
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