男子高校生 2019-10-13 10:45:13 |
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あんまり遅えと置いてかれんぞ。( 裾を掴まれれば少し歩みを遅くしながら、ふと、目に入るのは自習室で勉強をする同級生たちの横顔。それを横目に通り過ぎながら、彼もまた勉強すべき受験生であることを思い出す。バイトをする自分は授業が終わり次第こうして帰路に着き、バイト後公務員試験に向けた勉強をしている。でもそれは自分のペースであり、自分と同じ時間に帰る裾を掴む彼は、自習室で勉強する同級生のように学校に残って勉強すべきではないのか、彼をこうして帰路につかせていいのか、考えながら、口から溢れたのは遠回しの言葉。" 遅れる " それは彼が周りの受験生から、という意味でもある。でも、率直に勉強しろ、と言えないのはこうして彼と自分が帰りたいという気持ちがあるから。自分勝手な気持ちに小さくため息吐きながらも相手が横に並ぶまで歩みを止めて、横に並べば再び歩き始め )
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