ななしのシロさん 2019-08-18 23:20:31 |
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(……あれ、私みたいな年齢の人と話すのが久しぶり…?)
……あ、えっと、そういえば、この本に出合ったきっかけとか聞かせてほしいで――って、あ!
(不思議そうに首をかしげるが、彼女に何か秘密があることを一応察しているので、切り替えて本の話でもしようかな、なんて。だが、次の瞬間。何かを思い出したかのような顔をした。
急いで図書館にある時計を確認し、焦ったように話す)
す、すみません! 私、そろそろ帰らなければいけなくて…。
(申し訳なさそうに話すレフィ。だが、そんなに長い時間がたっているわけでもない。せいぜい一時間程度かそれ以下。今日は習い事のある日で、忙しいのだ)
えと、今日はありがとうございました。それでは失礼します。
(ニコニコとお礼を言ってから歩を進めたが、本棚から抜けたあたりで急に立ち止まる。
何せ、いつまた会えるかわからないのだ。せめて何時くらいにいるとか、そういう情報が欲しい。また本の話がしたいのである。そして後ろを振り向くと。
だーれもいない。
本棚の前にいたはずの『彼女』。居なくなるのが早すぎる。まだ二秒もたっていない。
レフィは混乱してそのまま本棚へと歩き出す。すると…まあ、お察しの通りだ。
そこには、消えたはずのシロがいた)
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