(部屋に染みた匂いだったのか特に返る声もなければ部屋の奥、街中が見える窓際へと足を寄せた。行き交う車や眩しいビル群の明かりやら時折鳴るクラクションなんてものは見慣れすぎていて薄ら溜息が零れたりなどして、)──…ほんま原稿上がんねやろか、…凸りに行ったろかな…(ポケットにしまっていたスマホを目の高さに掲げながら珈琲啜り、真っ暗な画面を眉間寄せつつ一瞥しながら気だるそうにぼやいて)