梔 2019-05-10 21:27:49 |
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>>梔
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(客間の目の前に来た所、空いた襖を背に彼が振り返ったかと思えばその口から発せられた言葉にスッと口元から笑顔が消える。“大蛇”…最愛の存在を奪った憎き仇。己の心を蝕む影。その影が、弱さが今回、彼や大事な仲間たちを傷付けた。彼から目を逸らすと背中を押す形のまま宙に浮いていた手を降ろしては僅かに視線を下へ。──大丈夫、次は決して自分を見失わない。大蛇などに我等が花が屈するはずがない。一呼吸置いた後、強く真っ直ぐに向けられる紫銀の瞳と目を合わせては言葉を発することなく緩みない表情のまま話の先を促して。)
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