Now saving... 2019-04-17 23:32:24 |
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「そうか、ありがとう。頼りにさせて貰うからな」
カレハが自分の手助けをしようと思ってくれていることに嬉しくなる。
「うん、どんどん頼ってよね。なんたって私はギルドの職員ですから!」
「ひょっひょっ、まだまだ研修じゃがの。ヒック」
自慢気に胸を張るカレハに、横から酔っ払ったギルドマスターの突っ込みが入る。
ギルドマスターは、手に持った瓢箪に入っている酒をグビリと煽ってからユガを見た。
「おう、よく来たなユガ。話はアッシュから聞いているよ。ホレ、ギルドカードを見せてみい」
ギルドマスターに言われるがままギルドカードを差し出す。ギルドカードとは、ハンターの名前やハンターランク、直近の狩りが記録されたハンターの名刺のような物だ。ユガはハンターに成り立てなので、ギルドカードにはまだ訓練所での記録しか記されていない。ギルドマスターもそれは知っていると思うが、念のために確認しているのだろう。案の定、何もめぼしい物が無かったのか、ギルドマスターは少し眺めただけでそれを返してきた。
「まだ実戦経験は無い見たいだね、まあ採集クエストや小型モンスターの討伐から始めて、だんだん慣れていくと良い。ヒック」
「はい。とりあえず今は他にやる事があるので、また後で来ます」
「まったねー!」
ギルドマスターから有難い助言を頂き、先程と同じ様に手を振るカレハを背にして歩き出す。この村に来てすぐに村長さん経由でここまで来たので、まだどこに泊まるかも決めていない。やるべきことは沢山あるぞ、と気合を入れ直し、集会浴場を後にした。
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