名無しさん 2019-03-16 23:21:22 |
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渚ちゃん、咲月君、璃音君〉
(ただいま、と言う声が聞こえてきてチラリと目線を向ければ其処に居たのは渚であり。彼女はお姉さんタイプで優しい人だとこの一週間で分かった為、ぺこりと頭を下げ軽く会釈をする。そして咲月の方へと目線を向ければ彼は金は要らないと言う。その次の言葉を予想して出した答えは__"その命 頂こう"なんて小説や漫画によくありそうな展開で。何を馬鹿馬鹿しいことを考えているのだと自分を叱りながら彼の次の言葉を聞く。彼の方から飛び出たのはこのスケッチブックを見たい、というもので。そんなもので良いのかと目を丸くしながらも考え直してみれば少々気恥ずかしいと思いつつ。)
「……それで、良いの?お金じゃなくて?」
(人は皆お金が好きだと思ってたなぁ、と無意識に小さく独り言を呟きながら相手の顔をじーっと見れば「…大したものは描いてないけど」と言いつつ彼にスケッチブックを差し出して。中に描いてあるのは猫が戯れているところや近くの桜の木、この家の外観などで別に誇るようなものは描いてないんだけどと思うと同時にもっと盛大なものを描いておけば良かったという後悔の念も現れており。緩く括った髪を解いて髪ゴムを腕につければ寝癖のついた髪からふわりとシャンプーの香りがし。そんなことは気にせずに彼女は一口、ショートケーキを頬張って何処と無く幸せそうに頬を緩めれば「んん…美味しい、」なんて呟く。何となく璃音の方に目線を向ければ彼はケーキを残して出掛けて仕舞うらしく。そんな勿体無いことを何故できるのだろう__と頭の中で疑問を巡らせながらケーキが一つ増えた、なんて嬉しい気持ちもあって。)
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