ななし。 2019-02-15 19:33:49 |
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>那岐
──生憎俺の力は今は橘の物なのでな。自由が利かないんだ。
(徐々に身動ぎすら気怠く感じ始める中これは中々に不味い状況らしいと呑気に思案しているも、ふと何者かが此方へ近付いて来る気配を感じ取れば一気に緊張の糸を張り詰め。微かに聞こえる枯葉を踏む音が一際大きく空気を震わせた時、視線の先に捉えたのは木々の隙間を縫うようにして現れた人影。月光に照らされちらちらと銀糸のように煌く髪に纏った雰囲気が人間離れしている物であることには直ぐに気が付き、思いがけず己と同様に主人の元を離れた妖怪であると分かればより一層警戒心を強め。彼と直接対峙した事は無いにしろ、その腹の内に一体何を考えているのかが分からぬ存在。此処で人知れず始末される可能性は十二分にあり、一層思考が停滞するような感覚に陥りながらも一心に其方を見据えており。その口から発せられた第一声は、屈辱この上無い現状への自己嫌悪に拍車を掛けるには十分すぎる物。込み上げる怒りに蓋をして辛うじて口角を上げれば、声色に刺が含まれぬよう細心の注意を払いながら返答し。しかしその努力も虚しく、殆ど無警戒に歩み寄ってきた相手の言動はあまりにも怒りを煽り立て、瞬間的に頭に血が昇れば最早自らの意思でそれを押し留める事は出来ず。元より普段より幾分も余裕が無い身。感情のコントロールさえ侭ならず眉間に深い皺を刻んで牙を剥くと、顎に触れる手を振り払うように顔を逸らし)
ッ…気安く触れるな…!この俺に助けを乞えと?無礼者が、身の程を…っ、
(殺気も露わな地を這うような低い声には押し隠す事の叶わない怒気が混ざり、それと自覚せざるを得ない程互いの立場に優劣の差が生じているにも関わらず、己の矜持は相手に助けを乞う事を断固として拒否してしまう。だがそんな自分を愚かと認識できる程冷静にはなれず、気持ちの高ぶりのまま一時的に強い妖気を発した所為か衰弱は余計に顕著な物となり、唐突に視界が歪めば言葉の途中に力無く背後の木の幹へ寄り掛かり。またじわりと嫌な汗が噴き出すのを感じれば不快感に眉を寄せ)
(/初めまして、絡んでくださりありがとうございます!pfをお見掛けした時から細部まで作り込まれたお美しい息子様と感じておりました…!折角お声を掛けてくださったにも関わらず可愛げのない対応となってしまいましたが、既に大変楽しませて頂いております。何卒よろしくお願い致します!)
>重
あの馬鹿者が、よくも俺を放ってのうのうと祭り等に行けたものだ。
(今宵街で祭りが行われるというのは、それを大層楽しみにしていた主から再三聞かされ心得ていた事実。故に相手が出掛ける前に生気を頂こうと一人目論んでいたのだが、朝から長らく仕事に感けているのを見ると邪魔をする気にもなれずに別室で控えており。しかし事もあろうにその主は仕事を終えればさっさと出掛けてしまった様子。それを知った際の臍の曲げようと言えば家臣たちをも困惑させてしまう程で、若干の生気不足でもあるのか苛立ちのあまり惜し気も無い怒気を孕んだ声で吐き捨てながら致し方無く街へ向かい。人混みは好まず、この喧騒も鼻につく。こんなにも人が多い中いつ何があるとも知れぬと言うのに貧弱な従者のみを連れて行ったのも気に入らない。何故己を呼ばぬのかと怒りは込み上げる一方で、半ば強引に人波を掻き分けその生気の香りを辿れば直ぐに主人の背を見付け。しかしこの人混みにあってさえ目を惹く鮮やかな赤に歩み寄る内、相手の様子がただ祭りを楽しんでいる様子では無いらしい事に気が付くと、怒りに任せていたその歩調を幾分か緩めて。何か様子を窺っているのか人混みの中に身を溶け込ませるようにも見えるが、己の怒りの前には相手の都合等考慮する気は欠片も無い。そればかりか何処か楽し気な様子を見れば憤慨も一入、いっそこの場で妖の姿を晒してやろうかとも考えたが、流石にそれは自嘲し無言のうちにその背後へ歩み寄り)
──随分楽しそうだなぁ?主様よ。
(/初めまして、早速絡ませて頂きました…!素敵な当主様にお仕えする事ができ、大変嬉しく思います。その割には随分と無礼な出だしで申し訳無いのですが、よろしければ仲良くしてくださると幸いです…!何卒よろしくお願い致します!)
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