通りすがりさん 2019-02-13 22:21:11 |
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「__あぁ。お早う、氷雨」
「…おはよ、姉さん」
(寝起きは少々素直になる彼、何の躊躇もなく礼の言葉を発すれば洗面所から彼女の方へと寄って行き。彼女は眠そうに欠伸をしながら此方にチラリと目線を向ける。その目線が何処か意味深で、首を傾げれば彼女にハハッと笑われる。何故彼女が笑ったのかは分からないでいると、美味しそうな朝食をトレイに乗せて渡され。)
「さ、運んで…食べよう」
(彼女の言葉に頷けば、頂きますという声と共に朝食を開始して。いつものように美味しいその料理を眺めながらあっという間にペロリと平らげれば、彼女は告げ。)
「今日は僕が片付けとくよ。会社行っておいで」
「…は、何で?やるって」
「良いから」
(不自然な程に行動を示す彼女を不審そうに眺めつつもその好意に甘えることにして会社へと向かう。密かにあの上司に会えることを楽しみにしているなんて、そんなことは思いたくないけれど。足早に会社への足取りを速め始めて。)
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