通りすがりさん 2019-02-13 22:21:11 |
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(玄関の前へと立てば、自分で鍵を開ける前にその扉は開け放たれた。ある程度目の前にいる相手の予想はついていて呆れたように溜息を吐けばヘラヘラとした「なにその溜息、酷いなァ」なんて声が聞こえた。目の前には矢張り自分の姉である西園寺 時雨が居て、彼女を押し退けて家の中へと足を踏み入れれば彼女は自分の後ろに付いてくる。リビングへと入れば彼女は告げ。)
「なんか機嫌いいね」
「…は、はぁ?何処見たらそう思うんだよ」
(彼女は勘が鋭いのがいちいちムカつくのだ。勘の良さでは彼女に勝ったことはない。イラっとしながらソファーへと腰掛ければ、ピロンッとスマホが鳴り。誰からかと思えば先程の上司で、「早速かよ」なんて悪態をついて。)
『…そうですか。自分も今帰りましたけど。』
(我ながら素っ気ない返し方だと思っていれば、後ろからスマホを姉貴が覗き込んでいて。思わず「うわぁッ!」と声を上げれば姉貴は不服そうに両耳を抑えて「氷雨うるさ…」と告げて。)
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