通りすがりさん 2019-02-13 22:21:11 |
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(あの人には頭を撫でる癖があるのか、なんて思いながら去って行く相手の後ろ姿を見ては溜息を吐き。持っていた携帯には同僚からの連絡が入っていて、それは無視して姉に連絡をすることにする。少し遅くなってしまった、心配しているかもしれない__なんて。彼奴は心配するようなタチじゃないし、そんなことをする必要すらないのだけれど。僕がお節介が好きではないのを知っているから、彼女はいい姉だとは思っている。)
「…もしもし、姉貴?…今帰ってる」
『へぇ、遅かったねぇ。ま、どーでも良いけど』
(ヘラヘラと笑っている姉貴はいつも通りだ。何度か話をした後に電話を切って、家へと帰る道を急げば無意識に足は速くなっていて。)
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