罪 2019-01-12 17:26:13 |
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>>榊様
(/恥ずかしながら私も初心者故にまだ手探り状態ですが、よろしくお願いします!確認はするのですが、間違い等ございましたら申し訳ありません…!個室の件ですが、僭越ながら、こちらで「日ノ本に残花 〆」というトピ名の1対1の場を構えさせていただきました。下げ更新についても了解しました。)
(彼はふとした瞬間に魅力の色を変える。まるで万華鏡。きらきらと光を吸い、輝き方を変える彼からひと時も目を離せない。うっとりと細められた瞳は遠く、ここでは無い何処かの男を見ているのだろうと容易く想像がつく。彼は、食われても構わないのだろうか。彼の名の通り、小さく、儚く、しかしとて淑やかに、真っ直ぐと咲く榊の花を彼の姿と重ね合わせる。きっと、口を開けば一口で収まってしまいそうな可憐な姿。それでも、彼は弟ならいいと呟いた。昔から彼がふと本音を口にすることはあったが、この動作もそれに通ずるものがある…では、これも本音なのだろう。悔しいかな、こんなにも二人が近づいているのだとは。彼の背中の手に自然と力がこもるが、まだ、自分のペースは崩れていない、と内心ほくそ笑む。しかし、それも長くは持たなかった。彼の瞳の中に見えた影は、いつも美しい彼の瞳とは違う色彩を写し妖艶さを増すが、それも一瞬。もっと見たい、と思った瞬間、何かが彼の中で影の邪魔をした。おや、と顔を曇らせたが、返ってきた彼の答えに息がつまる。眩しい。昔はもっと彼は幼く、自分は無意識のうちにそれをずっと重ねていたようだ。本当は、自分に『日本のマフィアの情報をよこせ』と捕まった武器商人達の仲間から依頼があったために、彼と数名のお気に入りだけ引き抜いておこうと声をかけにきたのだが、見当違いだったようだ。一人でいた頃の彼では無い、リーダーとしての彼。あの頃、彼の頭に置いた自分の手は、今はもうその背中にすら届かない程彼は強くなった。そして、自分は道を違えたのだと実感した。『…坊。』自分の方へ寄りかかるような彼の肩に手を伸ばしかけると、ガラリとやけに大きく、開いた店の扉の音。
「…榊さん…!」ぜぇ、と肩で息をしながらとある店の扉を開く。するとそこには愛しい彼の姿があったが、その体は自分の兄に預けられているように見えた。その瞬間、無意識に足が動き、ズカズカとその二人との距離を詰め、無理やり二人の間を割ろうと腕を出し「榊さん、ご無事ですか?」と榊にだけ話しかけ。)
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