なりきり初心者A 2018-12-13 21:05:22 |
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「ふ、はは……………あははははははははははは!!」
(彼女は、本来倒してはいけない者に勝利をしてしまった。
だが、真実など知らぬ彼女は、誰もが身をすくませるような笑みを浮かべて、狂乱の姫の様に笑った。
力が湧く。きっと魔女に勝ったからだろう。
己の右手にある赤黒い鎌を見て、彼女は思った。
魔女の付き添いか、いつも引っ付いていた精霊を目の前に、息もしない魔女を踏み潰し、精霊達はさらに悲鳴をあげ。
………彼女はぐちゃぐちゃになった魔女をみてさらに楽しく、)
「あ……は………………あ、れ?」
(…ならなかった。
どころか、「なんて酷いことをしてしまったのだろう」と、自身の心から罪悪感が生まれて、溢れていく。
彼女の視界はボヤけた。
泣いていた。
顔も歪んでいる、気がする。。
こんな気持ちは始めてだ、と、嗚咽を吐きながら思う。
どうして………………!!
………………………………………その途端、記憶が溢れだした。
ようやく、"思い出した"のだ。
さっき。今さっき自身が殺した魔女は。
……自身の妹であったということに。
…………………………………………………………………………認めたくない。
認めたくない認めたくない認めたくない認めたくない認めたくない認めたくない認めたくない認めたくない認めたくない!
…………………彼女は狂った。
快楽殺人者であった彼女よりも。
今は、最愛であるはずの妹を殺したことに。永遠に。
過去にあった、誰もが身をすくませるような笑みは。
とても大切なものを失った歪む顔に、かきけされていき………。)
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