名無しさん 2018-11-20 20:01:58 |
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いいのよ、別に
気なんか使わなくても
あたしが物心ついた頃にはもうお母さまはいなかったし
その花が好きだった、というのももう引退してお屋敷にはいないけれど、前の侍女長が教えてくれたことだし
(淡々と、むしろ冷淡に聞こえる口調で聞かれもしないことを喋って)
そうね
頼りはあなたとブランシェだけよ
帰ったら存分に労ってあげるわ
(適当に愚痴に言葉を返しながら、彼女が進む方向を誤らないよう周囲の様子に神経を集中させて
やがて、それまで頭上を覆っていた樹木が一ヶ所だけ途切れて、薄暗い森の中でまるでその部分にだけスポットライトがあたっているかのように光が降り注ぐ一種幻想的な場所に出て)
着いたわ
下ろして
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