山姥切長義 2018-11-14 21:27:41 |
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…喜ぶなんて思っていない、何も知らないことも承知してる。俺が勝手にあんたを生かしたいだけだ。…俺が気に入らないなら、力を取り戻した後にでも斬って捨てればいい。本歌のあんたなら、写しの俺如きを折るぐらい容易いだろうから(自己卑下に塗れた言葉を紡ぎながらも、それは決して自殺願望等では無く、薄汚れた布越しに見つめ返す視線は揺るぎなく本歌に向けられる。何を言われようとここから連れ出して見せると言わんばかりに強い光を宿した瞳で一瞥した後、遠くから仲間の呼び声と足音が聞こえてそちらへ顔を向ける。偵察値が高い極の短刀は本歌の姿をいち早く捉えたのか、驚いて目を見開いているのが見えた。ああ、これで性能差や美しさの違いがはっきりと分かってしまうな、といつもの劣等感を感じながら、顔を隠すように布を再び深く被り直して)
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