山姥切長義 2018-11-14 21:27:41 |
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(外からパキン、と何かが斬れる音がしたと思えば封印が解けたことが分かった。それと同時に襖が一気に開け放たれるとそこには長年の間で変わり果てた本丸の姿とそこに立つ金色の髪と布を深く被っていても分かる程の輝きを持つ翡翠の瞳を持った、この本丸にもいたあいつと瓜二つの姿。そして澱んだ空気とはいえ外の空気を久々に吸ったことで自身が長い封印から解き放たれたことが分かる。心のどこかでこれを待ち望んでいた自身がいたのか、心の底から嫌だとは思えなかった。だが、こんなにも変わり果てた本丸の姿に初期刀だったというのに何も守れなかった事実を改めて突きつけられると枯れたと思っていた涙がじわりと瞳を覆い視界を歪ませる。しかし偽物の目の前で泣くのは癪だと我慢し差し出された手を払えば彼を睨みつけ)余計な事を!俺は助けてなど欲しくなかった、この偽物が…!
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