山姥切長義 2018-11-14 21:27:41 |
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(気配を探れないので相手がどう動いたかは分からない。もしかすると動いていないのかもしれない。けれど、ここから相手を助け出すにはこの手段しか無い…と、思う。神経を研ぎ澄ませて向こう側にいる本歌を傷付けずに鎖と札のみを斬る事に集中し、ふ、と息を短く吐いた所で刃を振るう。風を切る音と同時に鎖が一刀両断され、刃が触れた瞬間に札がゆらりと蜃気楼のように揺らめいて消えたのを見ては、傷一つない襖に手をかけて一気に開け放つ。そこにあったのは、薄暗い室内でも映える銀色の髪と海のような青色の瞳をした刀の姿。刀剣男士として顕現している姿を見るのは初めてだが、それでも彼が自分の本歌であることは確信出来た。審神者は度々自分の事を綺麗だと評価するが、やはり自分なんかよりも本歌のほうがよっぽど綺麗で美しいと率直に思う。倒れ込んではいたものの、見る限り怪我をしている様子は無い事に安堵し、本体を鞘に収めてから片手を差し出して)すまない、この方法しか俺には思いつかなかった。…立てるか?
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