我が愛しき神よ。あなたはあまりにも慈愛深く、そして罪深い。あなたの瞳に映るのは他の誰でもなく、私であってほしい。なぜ、あなたは私を見てくれはしないのか。あなたを愛せるのは私でしかないというのに。
ならば、あなたの瞳を私が奪おう。二度と他の者を見ることがないように……。
私たちは知らない。
なぜ昔あったはずのものが、今ないのか。不自由を感じたことはないけれど、それが当たり前だと思っていたけれど、それでも私たちは叶わない夢を抱き生きている。
もはや伝説上の話となっているその話は、今を生きる私たちには夢物語だ。
はるか昔には存在していたもの。
「もし、見ることができるのならば……」
誰ともなくその希望と夢を胸に抱いて故郷を出た。
『私たちは、あなたに会いたいのです。私たちを愛してくれていたはずのあなたに。もし、あなたを助けることをできたなら、私たちは見ることができるでしょうか?』
エンディミオンの春を……。
>1~説明