主 2018-08-09 18:49:12 |
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>西本さん
( 鞄の紐がきゅうと握られたあたり、きっと彼女はこの手のものが得意なわけじゃない。なんとなくわかっていたけれどならば尚更使命感は強くなるばかりで。装ったそれに気付かないフリをしたまま一歩距離を詰め、相手の顔を覗き込む。もうすぐ聞こえなくなってしまいそうな鈴虫の音がやけに響いた気がした。 )
大した労力でもないからね。俺が送っていこう。
( 得意げな顔でそう言う。女性は丁重に扱うべきなんて妙に英国チックな教育を受けて来たせいか、何となくそういったものは実行しないと気が済まない。今回だって断られようと着いて行くつもりだ。 )
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