主 2018-08-09 18:49:12 |
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>霧島くん
__聞かなくて大丈夫。私の話をしてみても良いかな。
(フェンスに座っても尚顔は別の場所に向けたまま、そろりと話題を変更。夜だから話した所で相手の記憶に残るのでもないし話して恥ずかしい話題でもなし。今になって部活動中の姿から励みを貰っている理由を話そうと思ったのは人の数倍の努力を重ねなくては人並みかそれ以上になれない凡人が叶えようとする未来の姿へ至る誓いを刻み込む為でもあり)
私が志望している学部は声楽で、この声で食べて行けるようにするのが夢なの。
(取り柄は歌声だけだと散々に言われてきた通り、その他になんら飛び抜けて優れた物は持っていない。それは既に百も承知。狭き門を通れたとしてもその先は更に狭く、何人が夢見て破れていくのか誰にでも想像がつくような世界。世間の常識を重んじるならば現実を見ろとアドバイスをくれるそんな場所に憧れてやまない目に僅かな光を宿し口角を上げ、日々親からの心配や叱責と己の中で見つけた夢の間で揺れ動きながらも階段を一歩ずつ昇ろうとより強く思えたのは今屋上に居る名プレーヤーの姿に背中を押されたから。「だからありがとう、霧島くん。力をくれてありがとう」此処で顔を向け微笑み浮かべ小さなお辞儀を向け)
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