ストーリーテラー 2018-08-02 22:59:06 |
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>レナード
(王子様の優しい気遣い…だと思われる言葉を聞けば脚が縺れて階段から転げ落ちて、そうして扉の先に行かずに済んだならと思う程に…どうやらこの扉の先に進みたくないらしいと他人事のように考えた。暗く狭い階段とその先にあった空間はあの日の空とリンクする様にに物語の顛末を訴えてきて脚が竦む…が、貴方の手が扉へと伸びる様子だけはまるで絵本の中に紛れ込ませた写真のように鮮明に脳裏に焦げ付いて)
待っ_
(手を握る力に縋るように引き止めて、それでも先へと進んだ貴方の声に顔を上げる。糸車を視界の中心におさめて、息を飲んだ_嗚呼、あの時と同じ姿だ。綺麗で、真っ暗な中に閉じ込めた呪いの糸車…指先から体温が消えていく。顔から血の気が引くのも分かる。嗚呼嫌だ、浅くなる呼吸も強く脈打つ心臓も、起きている今だからこそ[逃げろ]と訴えている様で脚が震えた。逃げるのは何から?糸車からか、それとも…声が震える)
もう見た、見たから…戻ろう、王子様
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