その恋が叶うまで。

ぎゃっ！？……ほんとに地縛霊だってのか…？
じゃあじゃあ、触れない……ってあれ、普通に触れる…？

(出ていって消えたか、そう思った矢先再び部屋に姿を見せられると目を丸くしてつい変な声を上げて。信じられないが手品のような小細工は見当たらないし、そんな暇はなかったはず。相手の言う通り地縛霊、というものなのかそう改めて確認をとると、まだ信じられないのか幽霊なら触れないだろうとおそるおそる相手の手首に手を伸ばす。すり抜けるかと思いきやしっかりつかめてしまうとさらに困惑した様子で手を離し)

本当に決まってるじゃないですか！
嘘だったら此処まで真剣に言いませんよ？
あたしの場合は普通に触れる系の地縛霊なんだそうです。
（コクコクコクと激しく頷き。雪に地縛霊が本当に居ると言う事を認めさせたくて真剣に雪に向かって言って。もし嘘だとしても動揺していたり何かの合図があると思うし此処まで真剣に言う訳がないと雪に向かって指を指して。突然態度が変わり頭の後ろを掻きながら自分はそう言うタイプの地縛霊なんだそうですと付け加え。）

…それもそう…なのかな…？
…地縛霊ってことは要するに幽霊なんだろ？だったら成仏とか……出来てないってこと？

(ビシッと指差しされてまであまりの真剣さでこちらの疑問に肯定されるとややその気に負けたようになんだか相手のいうことが真実のように思えてきて。半信半疑、悩ましげにそうなのだろうかと呟くと、開いたままのドアをとりあえず閉めて。触ってもすり抜けないのはそういう種類だと説明され納得したようなしないような、とにかく幽霊なのだとしたら成仏出来ていないのかと尋ねてみて)

ですです！
まぁ……幽霊みたいなものですよ。成仏するには一つ条件があるんです
(そうなのだろうかと呟いた雪に信じ込ませるように笑顔でニコッとして。
コクコク頷き言いながら、雪の言葉で少し考え込み。確か地縛霊は幽霊みたいなもののはずと思い出して幽霊みたいなものですよと言って。成仏出来てないってこと？と聞かれうんと納得するような仕草をし、一つ条件があると聞きたいか聞いてから言おうと思い)