化け狸 2018-06-29 21:21:56 |
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はいはい、水ですね。…ほら、離れてください。取りに行けないじゃないですか。(呆れたとばかりに溜息をついて立ち上がろうとしながら、肩にもたれかかっている相手の頭をコン、と軽く指で弾き。)
歩けねぇ…、んん…わーったよ。(うう、と渋々離れると近くにあったソファーに腰かけ。酒のためか頬が赤く染まっており、酔いから覚まそうと目をゴシゴシと擦れば。)
そんなに擦って…腫れても知りませんよ。…ほら、水です。(眠そうに欠伸をしながら立ち上がり、念の為落としても割れないコップに水を注ぐと、相手に向かってぶっきらぼうに差し出し。)
大丈夫だ。…ん、ありがとな…っぷはぁ、生き返った~!(目を擦るのをやめると、目の前に差し出されたコップを受けとり、ぐっと一気飲みをすると口元を腕で拭けば、ニッ、と笑い)
やれやれ…。風呂は明日ですね。酔ったまま溺れた貴方を助け上げるなんて、俺嫌ですし。(相手が気分悪そうでないことを確認すると一息つき、隣に座ってネクタイを緩めにかかり。)
俺が溺れるわけないだろ…っとっと、ん、(むぅ、と眉間に皺を寄せれば、ふら、と少し揺れて。ネクタイを外しやすいように顎を上げると)
そうですか?昔話では狸が溺れるのは定番ですけど…ね。(相手がふらついたのを目ざとく見つければ、肩を推してソファーの背にもたれかからせて、軽口を叩きながら首元のボタンを二つほど外し。)
んな、怖いこと言うなって。…あー、でも酒の海には溺れてぇなぁ…(首を上げたまま相手を見ては、ギョッとした様子で。少し考えたかと思うとポツリと自分の願望を言えば)
…酒にはもう溺れてるじゃないですか。(ぽつりと皮肉げに呟けば、なんだかんだ相手の世話を焼いてしまう自分にため息をつきつつ、緩めたネクタイを抜き取り。)
そうかぁ…?…お、ありがとな。(首を少し傾げ、自分ではそう思ってないらしく。ネクタイを取り終わると、上げていた顎を下げてニコニコと笑えば相手の頭を撫でて)
ちょっと、…子供扱いしないでください。(頭に相手の体温を感じると、文句を言いながらも嫌ではないようで振り払ったりはせず、口を尖らせながら大人しく撫でられており。)
子供だろうが、…おこちゃまめ。(むすっとなったのか、化けた姿の事で言えばクスリと笑い。耳元で呟くとクク、と喉の奥を鳴らしながら口角が上がり)
実年齢のことなら貴方も俺と変わらないでしょう。何大人ぶってるんですか。(相手の余裕の表情に弱いらしく緩みそうになる顔を背けて、ぷいと背を向けながら着物の隙間から生えている尻尾でぱさりと相手をはたき。)
だめです。ほんと貴方尻尾好きですね…自分の触ったらどうなんです?(ぺしっと尻尾で手をはたくと、着物の中にしまいこみながら軽く睨んでみせ。)
自分のは触り飽きたし。…それに、狐のじゃねぇと意味ないんだよ。(尻尾を出すとふわふわと撫でては、睨む相手をじぃ、と見詰めて。)
どういう意味って聞かれてもなぁ~…そんまんまだよ。(ただ単にふわふわだから、という理由ではあるが困ったように頭をポリポリと掻けば。)
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