赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
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>白兎
…わ、何か雰囲気違くない?(扉の向こう側からこちらへ近付いてくる足音が聞こえると一先ずほっとした様子で小さく息を吐き、そっとキャロットクッキーを体の後ろに隠した。やがて部屋の扉が開いた時、ぱちぱちと瞬きをしたのは普段の装いに比べると少しばかり寛いだ、それでもまだまだ部屋着と呼ぶには堅苦しいがそれでも新鮮な雰囲気であることに違いはないその雰囲気を目の当たりにして思わず素直な呟きが漏れる。ひょこ、と部屋の中を覗き込み、机の上を照らす明かりの元にいつも通りの書類が広げられているのを見るに、予想通りまだ仕事をしていたのだと納得すると「ほんっと仕事大好きじゃんね、お疲れ様。」と労いの言葉を。相も変わらずの小言には「えっち!」と舌を出してふざけることで応戦し、これまた予想していた通りの質問が飛んできたことに思わずアハハ、と笑ってみせると「ぜぇったい聞かれると思った!だーいじょぶだって、悪いことしてないから。」とまずは身の潔白を主張した上で「ハロウィンの準備しに行ってたの。超イケてる衣装見つけてさー、もうマジ上がった!今日は楽しいことしか起こんなかったわ、友達増えたしお菓子も買ったし!」、今日という一日がいかに素晴らしいものであったかをありありと声に、そして顔に表しながら答えた。そして、満を持してとばかりに背後に隠し持っていたキャロットクッキーの包みをすっと両手で差し出したかと思うと「それよりほら!女王候補として、未来の臣下の頑張りにご褒美持ってきたんだってば。だからお小言はナーシ。」と、寧ろ言わせないぞという気持ちすら込めてじっと相手を見詰め(
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