赤の女王 2018-06-06 13:39:59 |
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>ヘリオス
……アリス、(丁度城内分の手紙配達が終わった所らしい、珍しくも空っぽになった集荷鞄の軽さをひっそりと喜びつつ空上を飛ぶ。然程高くない高さで羽を動かせば足を取られる迷路のような庭園を上から見下ろし、丁度見つけたのは一人のアリスが庭園にて横たわる姿だった。元より心配性で小心者の心臓はたったそれだけでギュウと握りしめられるような痛さを訴え、驚くように目を丸くさせて"ひゅ"と乾いた喉の音を上げた。翼の動きを速めて横たわる彼の場所へ急ぐと、到着する頃にはなんとも元気な雰囲気で飛び起きる彼と対峙した。良い意味で拍子抜けを落とせば「───こんにちは、」と先の戸惑いや心配は何処へやら、威厳を保つような空気を纏った挨拶を送り。彼が子供と呼べる幼さを持っていたからだろうか、初見時に取っ付き難さを与えてしまう自覚が有るからこそ頬の上には描いたような笑みを浮かべ持ちうる限りの人の良さを掻き集めて「え、っと。初めまして、かな。……アリスは誰と一緒に来てるんだ」怖がらせてしまわないように、を頭の半分以上に埋めた意識のまま広げていた羽をゆっくりと閉じつつ情報収集に努め。普段仕事人間だからこそ迷い込んできたばかりのアリスと携わる経験が薄いらしい、まさか今ここへ来たばかりだとは思わずに姿の見えない同伴者に少しだけ頭を傾けて。数秒の沈黙を置けば子供への対応が上手にできるか分からない不安からごくりと生唾を飲むように引っ付く喉を濁し「……一緒。一緒だね」目元に微笑をたたえれば柔和な雰囲気を作りながら彼の髪色に目を向けて、自らの髪をひと房ちょいと摘まみ上げて肩の力を抜くような他愛のない話題として付け加え)
(/そのように仰って頂けて嬉しいです…!どうぞ宜しくお願い致します!、早速オウムにてお迎えに上がらせて頂きました…!もし絡み辛ければ出しなおしますのでどうぞお気軽にお伝えくださいませ…!)
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